翌日、
「あなたは、そんな呑気な態度だから、いつも、お金を無駄にする。」
と夫を散々叱ってから、恐る恐るPCを開くと、

1BTC = ¥380,000

しかも、じっと見つめると、さらに上がっている様子。
驚いて、ここ１ヶ月のレートのグラフを見ると、
私がビットコインを受け取ったあたりからが、崖のように落っこち、
谷ができて、なんかまた、崖を登っているように見える。

「頑張れ、頑張れ」
わけがわからないが、ともかく、お金がなくならないかもしれない。
ロッククライミングを見守る気持ちで、グラフの崖を見守った。

結局、半日のうちに、
1BTC = ¥430,000
まで戻って、おかげさまで、無事、円に換金することができた。

そして、もう一つおまけの話がある。
全額、円にしないで、一つ 【　夢　】を買い物してしまったのだ。

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受け取った時、ビットコインは、およそ
　1BTC = ¥430,000
だった。0.2BTC で　8.6万円くらい。
ところが、１時間後もう一度見てみると、
   1BTC = ¥420,000
くらいに下がっている。
ドル円相場と同じように、常にレートが変化しているんだ〜
と納得して見ていると、
チカチカチカチカとまるで音を立てるように、下がっていく。
¥410,000...¥400,000...
ん？
ほんの数時間のうちにすごい勢いで下がってる。
夫に聞くと、中国政府が取引所を閉鎖したことや
アメリカの政治家が何か言ったことが関係しているらしいが、

「それじゃ、この8.6万円は、７万とか６万とかになっちゃう。
この滝のような勢いでは、もしかしたら、
朝には、泡となってしまうかもしれないじゃないの〜！」

夫に怒って見ても、彼は、「大丈夫だよ。また戻すよ。」とのんき。
私は、目の前の万札が飛んでいくように見えて、彼の呑気さに腹が立ってきた。

¥320,000...

まできた時、「ほんの一瞬でも私のところに来たお金さん、ありがとう。さようなら〜」
の心境になり、コンピュータを閉じた。

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取引所が日本にもいくつかあるらしい。
とは言っても、そう言う場所があるわけではなく、
ネットで口座を開くようなイメージだ。

夫に言われた通り、日本の取引所だという　coincheck　というサイトを開いて、新規登録して、アカウントを開いた。
身分証明書の写真と、その身分証明書を持っている自分の写真を送れというので、
iphone のカメラで自撮りしてメールで送った。
２〜３日で確認のハガキが届いて、これで準備ができたらしい。
夫の友人が言うには、ウォレットという私の財布の番号を知らせてくれと。
そして、それからすぐに、どうやら、そのビットコインというものが
届いた...みたい。
0.2BTC　って、よくわからない。
結局、銀行口座経由で円で現金を取れたのだが、
実は、その間に、大変なことがあったのだ。

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